―『鍼灸マッサージ師』になろうと思ったきっかけは
小さい頃から手が大きかったことがコンプレックスだったので、手が大きいことを好きになれる仕事に就きたいと思ってこの仕事を選びました。今は大きいだけでなく、温かくて分厚くなり、布団のように気持ちがよいと喜んでもらえることが嬉しいです。
また、自分が一所懸命施術することによって、その方が健康になる様子をを見ることが嬉しいです。「楽になったよ」と言ってもらえると役に立てたかな、ありがたいなと感じます。
―『マッサージ師』と『鍼灸師』の両方資格を持つ経緯は
学生時代に両親や先生の肩を揉んだら喜んでくださり、それを見た友達に「マッサージ師になればいいじゃん」と言われて「そういう仕事もあるんだ」と知りました。高校卒業後に指圧マッサージの専門学校に通ったんです。そこで国家資格を取得しました。実際に臨床現場に立つと、マッサージだけでは解決できないことがあって、それで鍼灸の学校に入りなおし、国家資格を取得しました。
マッサージの資格を取得し、臨床経験を積んでから鍼灸学校に入りなおしたことによって、ちょうど臨床現場で悩んでいたことを先生に相談することもでき、学習内容もより深く学ぶことができました。良い経験ができたと感じております。
―先に西洋医学に行ってもらうことも
東洋医学(伝統医学)は西洋医学(現代医学)の検査などででわかる前の不定愁訴や『未病』と言われる病気になる前の状態に対して非常に効果があります。また、病気になった後も東洋医学は回復の一助になります。
私自身は東洋医学ですべてが解決するとは思っておりません。症状によってはまず病院に行った方がいいこともあります。まず症状を聞いて専門医にかかっていただくことをお勧めしております。
鍼灸は効果が高いので、その場で痛みが軽減することもあります。そうするとその裏に隠れている病気に気が付くのが遅くなっていしまうこともあります。私たちは西洋医学の知識もある程度持っており、命に別状があるような病気や、深刻なもの、西洋医学が必要なものを見極めて病院をお勧めしております。受診し、検査をおこない、「なんでもなかったね」ってなることもあります。受診は面倒かもしれませんが安心の保証を得ることは患者さんにも私たち施術者にも嬉しいことだと思います。また「このように診断されました」となった時はその疾患に対して東洋医学的見地から施術を行っております。
―医療全体を上手く利用してほしい
現在の医療制度を上手に利用していただきたいと思っています。日本は皆保険制度ですのでしっかり利用していただきたいと考えています。
保険制度の医療に適合しないものは鍼灸マッサージで、という風に、用途に合わせて使い分けてもらえればと思います。
また、治療院にかかるよりも筋トレをした方がよいという方も世の中にはおられます。その方にあったアドバイスを行い、自分の体は自身でコントロールしていくものなのだと感じていただいたらなと思います。
今の自分の生活の仕方で未来が変わっていくように感じます。施術をするときはその方にとって一番幸せな形になるようになっていってくれたらいいなと考えています。その中の1つの手段だと思って選んでくれたら幸いです。
―まずは治療の入り口として相談してほしい
最初にご利用いただくときに、メール、電話、LINEなどで先にお体の状態を教えていただいております。状態によっては「先に○○科の病院にかかってください」とお伝えすることもあります。
筋トレに関しては施術に来ていただいた時には、その方にあった安全な方法をお伝えしております。中には痛みが強くて筋トレができないという方もおられます。運動の前段階に治療をし、その後に「ぜひこのトレーニングをやってください」とご案内しております。
今自分の体はどんな状態なんだろう?と思う方は、気軽に声かけていただけたらいいなと思います。私で分かることであれば、もちろん至らない部分もたくさんあると思うんですけど、分かる部分で手助けになるよう努力しております。ぜひお気軽にご相談いただければなと思います。